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n230_離職率ゼロ、入居者の薬も激減。フランスの「村を作った」介護施設が、日本の常識をひっくり返す。

職員の離職率はゼロ、入居者の薬は激減。フランスのある介護施設が起こした静かな革命をご存知ですか? 彼らは施設を一つの「村」と見なし、入居者は「住民」、職員は「訪問者」と役割を再定義。介護スタッフの制服を廃止し、施設内には街の人が集うカフェまで作りました。厳しい「管理」から、一人ひとりの尊厳を守る「共生」への発想の転換。それが働く人の誇りを育み、奇跡的な成果を生んだのです。これは介護業界だけの話ではありません。あらゆる組織の常識を覆す、新しい働き方と経営のヒントがここにあります。

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時刻は夜10時を回りました。 アイデアの破壊力で今を変える。経営者のための情報番組、「深夜の創造しい会」。 パーソナリティのウィッテムのエリーです。 今夜も、皆さんのビジネスの常識を覆すような、刺激的なアイデアをお届けします。
さて、リスナーの皆さんの中にも、介護ビジネスに携わっている方、あるいは、自社の福利厚生として介護離職の問題に直面している方、いらっしゃるのではないでしょうか。 少子高齢化が進む社会において、介護は避けて通れない大きなテーマです。そして、多くの経営者が頭を悩ませているのが、人材不足と高い離職率だと思います。
もし、職員の離職率がゼロの介護施設がある、と聞いたら、皆さんはどう思いますか? 「そんな夢のような話があるわけない」 そう思うかもしれません。
しかし、フランスに、それを実現した施設があるんです。 今夜ご紹介するのは、フランス西部ブルターニュ地方にある、公営の要介護高齢者施設、「レジデンス・ケルサリック」の物語です。
この施設が取り組んだのは、まさに「発想の転換」でした。 彼らは、従来の介護施設のあり方を根底から覆したのです。
まず、彼らは施設を一つの「村」と見なしました。 ディレクターは「村長」。 入居しているお年寄りは、自分の生活リズムを守る権利を持つ「住民」。 そして、働く職員は、その村を訪れる「訪問者」と位置づけました。
驚くことに、この施設では医師や介護スタッフの「制服」を廃止したそうです。 入居者の方々に、ここが医療や介護の場であることを過度に意識させず、あくまで「自分の家」、自分の「村」で暮らしていると感じてもらうためです。
施設の1階は、地域に開かれた交流の場になっています。 そこには、カフェレストランやブティック、映画室まであるそうです。 ランチタイムには、入居者だけでなく、地元の住民も集まってにぎわう、まさに村の広場のような場所なんですね。 食事の際は、きちんと身支度をする、というルールも、日々の生活に張り合いをもたらしています。
入居者一人ひとりへのケアも徹底しています。 入居者を重症度などで4つのグループに分け、それぞれの担当スタッフが、個人の生活リズムに合わせて、掃除や洗濯、食事の支度といった暮らしそのものをサポートします。
こうした改革は、トップダウンで決められたわけではありません。 職員たちが「自分たちの仕事の本当の意味は何か」「どうすれば入居者の尊厳を守れるのか」を、徹底的に話し合って生み出した答えなのです。
さて、この大胆な改革の結果、何が起きたと思いますか?
まず、先ほども触れましたが、職員の離職率はゼロになりました。 自分の仕事に誇りと意味を見出せるようになったからです。
さらに驚くべきは、入居者の皆さんの変化です。 精神安定剤や睡眠薬といった薬を飲む人の数が大幅に減り、なんと、寿命も延びているというデータがあるそうです。
「レジデンス・ケルサリック」の事例は、私たちに多くのヒントを与えてくれます。 これは、単なる介護業界の成功事例ではありません。 あらゆるビジネスに共通する、「アイデアの破壊力」を示しています。
「管理」するのではなく、「共生」する。 「施設」ではなく「コミュニティ」を作る。 職員を「労働力」と見るのではなく、意味を追求する「パートナー」と捉える。
こうした発想の転換が、働く人の満足度を高め、サービスの質を向上させ、結果的に経営の安定にもつながる。 素晴らしい好循環ですよね。
さて、リスナーの経営者の皆さん。 あなたの業界にある「当たり前」、一度、壊してみる勇気はありますか?
今夜の「深夜の創造しい会」は、ここまで。 また来週、あなたのビジネスを刺激するアイデアと共にお会いしましょう。 お相手は、ウィッテムのエリーでした。 どうぞ、創造的な夜をお過ごしください。

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小島章裕

元・苦情係の企画参謀、発想力が強み。お客様の「なぜ?」を事業の未来に変えます。毎日200件のクレーム対応で培った顧客目線を武器に、経営者の右腕、現場の伴走者として事業開発と組織変革を支援。お客様の痛みを知るからこそ、血の通った戦略で貴社の挑戦を成功に導きます。趣味はウルトラマラソン&トレイルラン。

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