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n241_粗大ごみが宝の山に?ジモティーに学ぶ『自治体連携』という名の新規事業開発

(1)記事全体の要約

地域情報サイト「ジモティー」が運営する実店舗「ジモティースポット」が、ネットとリアルを融合させた新しいビジネスモデルとして注目されています。個人間取引の「会うのが面倒」「梱包・発送が大変」といった課題を、店舗が仲介することで解決。さらに、自治体と連携し、粗大ごみとして出されたものをリユース品として販売することで、廃棄物削減という社会課題の解決にも貢献しています。オンラインの利便性とリアルの安心感を両立させ、新たな顧客層の獲得や収益源の確保に成功しつつある事例です。

(2)記事の3分割要約

1. ジモティースポットの概要と役割
ジモティースポットは、オンラインの個人間取引サービス「ジモティー」のリアル店舗です。ユーザーは不要品を持ち込むだけで、出品から受け渡しまでを店舗が代行してくれます。これにより、ネット取引特有の「知らない人と会うことへの抵抗感」や「梱包・発送の手間」といった課題を解消し、これまでサービス利用をためらっていた層の掘り起こしに成功しています。
2.幅広い年齢層に対する顧客体験の向上
ネットでは売れにくいとされるアパレルなども、実店舗で実際に商品を見る機会を提供することで販売へと繋げています。利用者にとっては、不要品を手軽に現金化できるだけでなく、思わぬ掘り出し物に出会えるというリアル店舗ならではの買い物体験の場にもなっています。
3. 自治体連携による社会課題解決モデル
この記事の特に注目すべき点は、自治体との連携です。自治体が回収した粗大ごみの中から、まだ使える家具や自転車などをジモティーが引き取り、リユース品として販売しています。これにより、自治体はごみ処理コストを削減でき、ジモティーは商品を安定的に確保できます。廃棄物削減という社会課題を、ビジネスを通じて解決する先進的な取り組みです。

(3)経営者が新規事業開発で参考にすべき3つのポイント

  1. OMO(Online Merges with Offline)戦略による顧客課題の解決
    オンラインサービスの課題(例:不安、手間)を、リアルの拠点(店舗)を設けることで解決し、新たな顧客体験を提供する視点。自社のサービスでも、オンラインとリアルをどう融合させれば顧客の利便性が高まるかを検討する価値があります。
  2. 社会課題をビジネスチャンスに変える発想
    「ごみ問題」という社会課題に対し、自治体と連携して「リユース」という解決策をビジネスとして成立させている点。自社の事業領域に関連する社会課題(例:フードロス、空き家問題など)にこそ、新しい事業の種が眠っている可能性があります。
  3. 「捨てるモノ」を「価値ある資源」に変える循環型モデル
    これまで廃棄されていたモノに付加価値を与え、新たな市場を創造している点。自社の事業プロセスや、地域社会で見過ごされている「不要なモノ」を、収益を生む「資源」として捉え直すことで、独自のビジネスモデルを構築できる可能性があります。

(4) 記事から読み取れるビジネス課題

記事からは、主に「収益性の確保」が課題として読み取れます。持ち込まれる品物の中には販売が難しいものも多く、それらの保管や管理、最終的な処分にはコストがかかります。人件費や店舗の賃料といった固定費を賄い、安定的に利益を上げていくためには、価値ある商品をいかに効率的に集め、回転率を上げていくかという点が事業を継続する上での重要な課題となります。

(5)事業アイデアを発想するための出題

  1. 自社の強みと地域の社会課題(例:空き家、放置自転車、フードロス等)を掛け合わせることで、自治体と連携できる新しい収益事業は生み出せないでしょうか?どのような公民連携の形が考えられますか?
  2. 自社が提供するサービスにおいて、お客様が感じている「不便さ」や「不安」を解消するために、どのような「リアルの接点」を設けることが有効でしょうか?それにより、どのような新しい価値を提供できますか?
  3. 自社の事業やサプライチェーンの中で、これまで「コスト」として処理されていた「廃棄物」や「副産物」はありませんか?それに新たな価値を与え、収益化するための技術やパートナーシップは考えられないでしょうか?

(6)新規事業開発に向けた具体的なアクションプラン

まず、自社が拠点を置く、あるいはお付き合いのある自治体のホームページで「〇〇市 協働事業」「〇〇市 市民提案制度」などのキーワードで検索し、どのような課題解決に民間との連携を求めているか調査してみましょう。その上で、関心のあるテーマを管轄する部署(例:環境課、企画課、市民協働推進課など)にコンタクトを取り、地域が抱える課題についてヒアリングを行うことから始めてはいかがでしょうか。

#ジモティー #自治体連携 #社会課題解決 #サーキュラーエコノミー #OMO

小島章裕

元・苦情係の社長参謀、企画力が強み。創業2001年、事業開発で企業を強くする会社を経営。毎日200件のクレーム対応で培った顧客目線を武器に、経営者の右腕、現場の伴走者として事業開発と組織変革を支援。お客様の痛みを知るからこそ、血の通った戦略で貴社の挑戦を支援します。趣味はウルトラマラソン&トレイルラン。

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