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「完璧な計画」が新規事業をツブす。高校生アイドルに学ぶ、弱者の逆転戦略

こんにちは。ウィッテムの小島です。 名古屋の街も、少しずつ季節の移ろいを感じるようになってきましたね。

今日は本題に入る前に、少しだけ私のプライベートな話をさせてください。 私には二人の息子がいまして、長男が小学3年生、次男が小学1年生の時に野球を始めました。それと同時に、彼らを塾にも通わせたんです。

親としては、どうしても「文武両道」を日常にしてほしかった。 というのも、人生や仕事において、行き詰まる時は絶対にやってきます。そんな時、もう一つの打ち込めるもの(スポーツなど)があれば、そこで発散して心のバランスが取れるからです。

結果的に、長男は中学でハンドボール、高校でラグビーと形を変え、次男は高校卒業まで野球を泥臭く続けました。学業との両立は本当に大変だったと思いますが、なんとか踏ん張り、二人とも大学生になりました。ちなみに今、長男は筋トレに、次男は登山にハマっています(笑)。

親バカかもしれませんが、彼らが泥だらけになって壁にぶつかり、悩みながらも成長していく姿を見るのは、私にとって何よりの喜びであり、誇りでした。

さて、「なぜ急に息子のスポーツの話を?」と思われたかもしれません。 実は先日、ある新聞記事を読んでいて、この「未完成な若者が、何かに必死に打ち込み、成長していく姿」こそが、今の時代、最強のビジネスの武器になるのだと確信したからです。

「新規事業をやらなきゃいけないのは分かっているけど、何から手をつけていいか分からない」 「うちのような中小企業には、画期的なアイデアも資金もない」

もしあなたが今、そう悩んでいるのなら、この記事は必ずお役に立ちます。なぜなら、新規事業を立ち上げるための最大の経営資源は、すでにあなたの会社の中にあるからです。


「未完成の汗」に人は熱狂する。完璧主義を捨てよ。

今回、私の目に留まったのはこんなニュースです。

【学校公認!3年間だけ 7限目はアイドル】 長野県などの私立高校で、学校公認のアイドル活動が広がっている。定期テスト前は活動休止するなど学業と両立。ファンは「高校生なのに頑張っている姿が好き」「高校球児を応援しているのと同じ気持ち」と熱狂し、親戚のようにその成長を見守っている。(日経MJより一部抜粋・要約)

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この記事を読んで、皆さんはどう感じましたか?「へえ、今時の高校生はすごいな」で終わらせてはいけません。ここには、現代の顧客心理と社会構造の変化が鮮明に表れています。

かつて、アイドルといえば「手の届かない完璧な偶像」でした。しかし今のファンが熱狂しているのは、マイクの置き場所に困って慌てるような「未完成の姿」であり、学業との両立に苦しむ「泥臭いプロセス」です。

これは、ビジネスの世界でも全く同じことが起きています。 世の中には「安くて高品質で完璧なサービス」が溢れ返りました。その結果、消費者は「完璧にパッケージされたもの」に飽き、どこか孤独を感じています。彼らが今求めているのは、「自分が関わり、一緒に育てていける余白」なのです。

私はかつて、通販事業の苦情対応部署にいました。毎日毎日、お客様の怒りや悲しみに向き合い続ける中で気づいたことがあります。それは、「お客様の切実な声(痛み)に寄り添い、共に解決しようと汗をかくプロセスにこそ、最も強い信頼が生まれる」という事実です。

中小企業が新規事業を始める時、多くの社長は「完璧なビジネスモデル」を作ろうとして身動きが取れなくなります。 断言します。完璧である必要など、1ミリもありません。

「既存事業の先行きが不安だ」「お客様のこんな痛みを解決したいけれど、まだ技術が足りない」。その「不格好な現状」や「苦戦している姿」を、包み隠さず社会にさらけ出すのです。高校球児の泥だらけのユニフォームに人が感動するように、あなたの会社の「本気の試行錯誤」は、必ず誰かの心を打ち、応援団(ファン)を連れてきます。


実践:明日からできる「泥臭い」第一歩

「理屈はわかった。じゃあ、明日からどう動けばいいんだ?」 机上の空論が嫌いな私は、いつもクライアントの社長にこう問いかけます。

お金をかけて立派な企画書を作る必要はありません。まずは、あなたの会社の「今の痛み」と「やりたいこと」を、既存のお客様や、現場の社員にそのままぶつけてみてください。

【小島流】「応援される新規事業」を生む3つのフレームワーク

自社の「弱み・不格好なところ」は何か?
(例:「技術はあるが、売り方が全くわからない」「斜陽産業で後継者がいない」など、隠したい弱点こそが共感の種になります)
「なぜそれをやるのか(切実な理由・痛み)」を自分の言葉で語れるか?
(儲かりそうだから、ではなく「お客様のこの悲鳴をなくしたいから」という原点)
周りが「一緒に育てている」と実感できる余白(ツッコミどころ)はあるか?
(「ここまでできたんですが、ここから先がわかりません。助けてください」と言える勇気)

例えば、試作品の段階で常連客に見せて、「これ、どう思います? 率直にダメ出ししてください」と聞いてみる。これが、立派な新規事業の第一歩です。


小島流「味変アイデア」〜もし私が校長なら〜

ちなみに、今回の「学校公認アイドル」の記事ですが、私ならここに「あるものを活かして、ないものを創る」というウィッテム流のスパイスを一つ加えます。

もし私がこの高校の校長(あるいはプロデューサー)なら、アイドルの活動内容に「地元中小企業の課題解決(お助け)ミッション」を組み込みます。

例えば、人手不足で悩む地元の町工場にアイドルが入り込み、泥だらけになって作業を手伝いながら、その工場の魅力をSNSで発信する。「企業応援アイドル」です。 これなら、企業側はPRと活気を得られ、生徒たちは本物のビジネスの現場で「非認知能力」を鍛えられる。何より、地域全体が彼女たちを応援する強固なエコシステムが生まれますよね。


参謀からのエール

いかがでしたでしょうか。今回のポイントを3行でまとめます。

  • 今の時代、完成された完璧なものより「未完成な成長のプロセス」が人を熱狂させる。
  • 中小企業は「不格好な挑戦」を隠さず見せることで、顧客を「ファン」に変えられる。
  • 立派な計画書を捨てる。まずは身近な人に「やりたいこと」と「今の弱み」を打ち明ける。

新規事業は、孤独で泥臭い戦いです。でも、だからこそ面白い。 あなたの会社が抱えている「痛み」や「眠っている資源」は何ですか? ぜひ、私に教えてください。隣で一緒にコーヒーでも飲みながら、汗をかいて新しい柱を創りましょう。


【付録】経営者が朝礼で社員に語る「30秒メッセージ」

(※この記事を読んだ翌朝、社員の心に火をつけるためのスピーチ原稿です)

「おはようございます。 突然ですが、皆さんは高校球児や、一生懸命なアイドルを見て、つい応援したくなった経験はありませんか? 人は、完成されたものより、不器用でも一生懸命に挑戦している『泥臭い姿』に心を打たれるそうです。 ひるがえって、私たちの会社はどうでしょうか。失敗を恐れて、小さくまとまっていないでしょうか。 今日から、完璧主義を捨てましょう。新規事業でも業務改善でも、未完成でいい。失敗してもいい。お客様のために汗をかき、もがく姿を、あえて見せていこうじゃありませんか。その私たちの『本気のプロセス』こそが、お客様との最強の絆になると私は信じています。今日も一日、泥臭く挑戦していきましょう!」

小島章裕

元・苦情係の社長参謀、企画力が強み。創業2001年、事業開発で企業を強くする会社を経営。毎日200件のクレーム対応で培った顧客目線を武器に、経営者の右腕、現場の伴走者として事業開発と組織変革を支援。お客様の痛みを知るからこそ、血の通った戦略で貴社の挑戦を支援します。趣味はウルトラマラソン&トレイルラン。

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