こんにちは、現場で一緒に汗をかく社長参謀、小島です。この春から一宮市にオフィスを移し、心機一転、新たなスタートを切っています。
さて、私の唯一の趣味はランニングなのですが、実は最近、フルマラソンでタイムが全く伸びなくなりまして。思い切ってウルトラマラソンやトレイルランへ“転向”した長距離系ランナーです。泥まみれになりながら長い距離を走るほうが、私の性分には合っているようです。
そんな私のランニング事情ですが、シューズこそナイキを履くものの、ウェアは帽子から靴下まで見事にオール「ワークマン」です。スポーツショップに並ぶ有名ブランド品は、私にはどうも高すぎまして……。その点、ワークマンは機能性も耐久性も兼ね備えていて、何より価格面で財布に優しく、一択状態です。「ランニングを始めたいけど、すぐ辞めちゃうかも」という方には、とりあえずワークマンで一式揃えることを全力でおすすめしています。
さて、なぜいきなりワークマンの話をしたのか?
実は、この「高すぎる有名ブランドを避けて、手の届く確かな価値を選ぶ」という消費者心理こそが、本日取り上げるニュースの核心であり、中小企業が新規事業を生み出すための最大のヒントになっているからです。
この記事を読み終える頃には、高尚なマーケティング理論などなくても、あなたの会社に眠っている「お客様の痛み」をどうお金に変えるか、明日から動くための具体的な一歩が見えているはずです。
ニュースの深読みと「問い」
今回取り上げるのは、高級ニットメーカー「林田」の事例です。海外のラグジュアリーブランドが次々と値上げを行う中、ぽっかりと空いた「7~8万円」という価格帯に、日本製の確かなクオリティで入り込み、業績を伸ばしています。

しかし、私が注目していただきたいのは「商品が良いから売れた」という単純な表面上の話ではありません。このニュースの裏にある「顧客心理」と「社会構造の変化」です。
記事の中で、林田社長は地方の富裕層へのアプローチについてこう語っています。 『お客様の来店を待つだけでなく、こちらから出向く売り方に変えつつあります。(中略)高齢のお客様が増えています。「ついでに、あれも買ってきて」という要望に、嫌な顔をせずにやれば信頼関係が生まれます』
ここに、大きなビジネスの種が落ちています。 免許を返納した、あるいは猛暑で外に出られない高齢のお客様にとっての「痛み」は、「服が買えないこと」だけではありません。「日常のちょっとした用事を頼める人がいない」という切実な生活の不便さなのです。
かつて通販会社の苦情対応部門で、毎日200件ものクレーム電話のシャワーを浴び続けた私には確信があります。お客様の声、特に「痛み(不満や不便)」にこそ、最大の経営資源が眠っているということを。
大手企業は効率を重視するため、こうした「ついでのお願い」や「泥臭いご用聞き」を切り捨てます。だからこそ、現場に寄り添い、お客様の顔が見える中小企業にとって、この「面倒くさい領域」が独壇場のチャンスに変わるのです。10年前の糸を残して修理に対応するという姿勢も、まさに「思い出の服を長く着たい」というお客様の心(痛み)に寄り添った究極のサービスと言えます。
明日からできる「泥臭い」スタート
では、これを自社の新規事業にどう繋げるのか? 莫大な予算も、立派な企画書もいりません。明日からできる具体的なアクションをご提案します。
それは、「自社のトップ顧客5人に、電話(または訪問)で最近の『面倒くさいこと』を聞き出す」という行動です。
商品を売る必要はありません。ただ、「最近、生活や業務で何か不便に感じていることはありませんか?」と尋ねてみてください。
【小島流】「ついでに」の不満発掘フレームワーク
❶「売る」を捨てて「聞く」:営業マンとしての顔を一旦しまい、相談役としてお客様の現状をヒアリングする。
❷「愚痴」を宝探しと捉える:「ここだけの話、〇〇が面倒でね」「〇〇ができたらいいんだけど」という何気ないボヤキをメモする。
❸自社の「あるもの」と掛け合わせる:その不満を、自社が今持っているリソース(技術、人脈、配送網など)で解決できないか、社内でブレストする。
たとえば、あなたが地域の電器店なら、家電を売るだけでなく「スマホの使い方の定期訪問サポート」が新しい収益源になるかもしれません。建設業なら、大規模リフォームではなく「網戸の張り替えから始まる、実家の見守り代行サービス」が作れるかもしれません。
「あるものを相談して、ないものを創る」。これが新規事業の第一歩です。
おまけ:小島流「味変アイデア」
ちなみに、私ならこの林田さんの事例に、もう一つこんなスパイスを加えます。
ご用聞きとして地方の富裕層を訪問する際、「地元の高級食材店や、老舗の和菓子店とアライアンス(提携)を組む」という手です。
服のオーダーメイドを採寸しに行く「ついで」に、「今日は〇〇の特別なカステラもお持ちしましたよ」と提案する。お客様にとっては買い物の不便がさらに解消され、提携先にとっては新規の富裕層顧客を開拓できる。まさに「信頼のクロスセル」です。自社だけで全てを解決しようとせず、地域の仲間と組むことで、事業の幅は一気に広がります。
参謀からのエール
本日のエッセンスを3行でまとめます。
- 大手が見捨てた「隙間の価格帯」と「面倒な手間」にこそ金脈がある。
- 「モノ」を売るのではなく、顧客の「痛みや不便」を解決する。
- 明日、既存のお得意様に「最近のお困りごと」を聞くことから始める。
机上の空論で悩む時間はもう終わりにしましょう。アイデアの破壊力で、今を変えられます。あなたの会社が抱えている課題や、お客様の「痛み」をぜひ私に教えてください。一緒に泥臭く現場に入り込み、汗をかきましょう!
【付録】経営者が朝礼で社員に語る「30秒メッセージ」
皆さん、おはようございます。 今日は、皆さんに一つお願いがあります。 私たちの仕事は、単に「商品」を売ることではありません。お客様の「困った」や「面倒くさい」を解決することです。
今日、お客様とお話しする機会があったら、ぜひ「最近、何かお困りのことはありませんか?」と、一つ踏み込んで聞いてみてください。仕事と関係のない、日常の小さな愚痴でも構いません。
そのお客様の「ついでに〇〇してくれたら嬉しいのに」という声の中に、私たちの次の新しい事業の種が必ず隠れています。大企業にはできない、私たちならではの「血の通ったお付き合い」を、今日もお客様に届けていきましょう。よろしくお願いします!




























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