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なぜ39万円が「安い」と感じるのか?顧客の「不安」を「熱狂」に変える、中小企業のための3つの編集術

「いい商品を作っているのに、なぜか売れない」 そんなふうに悩んで、夜眠れなくなったことはありませんか。 その答え、実は「お客様の不安」の中に隠されているんです。今、通販のジャパネットが販売する「39万円の日本一周クルーズ」が、シニア層に爆発的に売れているのをご存知でしょうか。 決して安くない金額です。でも、完売が続いている。 なぜだと思いますか。 テレビでの説明が上手いから、だけではないんです。実は、彼らは「新しい船」を作ったわけではありません。 外国船にある「英語が通じないかも」「チップが面倒だな」というお客様の「不安」を、徹底的に取り除いたんです。 船内を日本語化し、チップ不要の明朗会計にする。 つまり、商品の「中身」は変えず、日本人が安心して楽しめるようにルールを「翻訳」してあげただけなんです。これ、私たち中小企業のビジネスも全く同じです。 新しい商品なんて、無理に開発しなくていいんです。 今ある商品に対して、お客様が契約前に感じている「ちょっとした心配」や「見えない不安」。 それを先回りして消してあげるだけで、売上は劇的に変わります。明日の朝、お客様にこう聞いてみてください。 「正直、買う前に何が一番心配でしたか?」 その答えこそが、御社の次のビジネスチャンスになります。 商品を売るのではなく、安心を売る。 一緒に現場で、新しい価値を作っていきましょう。

大手通販ジャパネットの豪華客船クルーズが、なぜシニア層に爆発的に売れているのか。その理由は「安さ」ではなく、海外への不安を徹底的に取り除く「翻訳力」にありました。今夜の『深夜の創造しい会』では、社長参謀・小島が、この成功事例を中小企業の経営戦略へ落とし込みます。商品そのものを変えるのではなく、顧客が抱える「見えない不安」を解消することで、新たな価値を生み出す方法とは何か。かつて自転車で日本縦断した小島の思い出話から始まり、明日からすぐに実践できる「事業の痛み発見フレームワーク」まで、アイデアの破壊力で今のビジネスを変えるヒントを、約10分間にわたりじっくりと語ります。

汗と涙と、満天の星空と。

こんにちは、ウィッテムの小島です。名古屋のオフィスで、少し濃いめのコーヒーを飲みながらこれを書いています。

ふと、学生時代のことを思い出しました。 当時の私は、有り余る体力を武器に、自転車で日本中を旅していました。「若さ」という燃料だけで、25日間かけて日本列島を縦断したり。

中でも鮮烈に覚えているのが、北海道で開催のトライアスロンに出場するためにフェリーで北海道へ向かった夜のことです。 真夜中の太平洋。エンジンの振動が響く甲板に出ると、そこには「満天」という言葉さえ陳腐に感じるほどの星空が広がっていました。あれを超える景色には、まだ出会えていません。

当時の旅は、とにかく「泥臭い」ものでした。汗をかき、雨に打たれ、地図と睨めっこする。 今の私は、パソコン一台あればどこでも仕事ができるようになりましたが、あの頃のような「旅をしながら生きる」優雅さは、まだ手に入っていないのが正直なところです(笑)。

さて、なぜ急に昔話をしたかというと。 今日のテーマが、そんな「旅」と「ビジネス」の本質に関わる話だからです。

かつての私が「体力」で旅の不便さを乗り越えていたように、今のシニア世代は「お金」で旅を買います。しかし、そこにはお金では解決しきれない「ある壁」が存在しているのです。

その「壁」を見事に取り除き、バカ売れさせているのが、あの「ジャパネットたかた」です。 ここには、私たち中小企業が、莫大な予算をかけずに「明日から新規事業を作る」ためのヒントが詰まっています。

一緒に紐解いていきましょう。


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なぜジャパネットは「船」を作らずに勝てたのか?

今、ジャパネットの「日本一周クルーズ」が凄まじい人気だというニュースを見ました。 10日間で約25万円〜という価格設定。決して安くはありません。しかし、毎回完売。リピーターではなく、参加者の8割が「クルーズ初体験」のシニア層だといいます。

ここに、商売の真髄があります。

「安さ」ではなく「翻訳」が価値を生む

このツアーで使われているのは「MSCベリッシマ」という外国の超大型客船です。 通常、外国船のクルーズには「高いハードル」があります。

  • 公用語が英語で不安。
  • チップの習慣が面倒。
  • 飲み物代が別料金で、最終的にいくらかかるか分からない。

ジャパネットは、なんとこの船を「全館貸切(フルチャーター)」にしました。 そして、船内のルールを全て「ジャパネット流(日本流)」に書き換えたのです。

  • 船内放送やメニューを日本語化。
  • チップ不要、飲み放題付きの「明朗会計」。
  • 朝はラジオ体操、夜は盆踊りのようなダンス大会。

つまり、彼らは「新しい船」を作ったのではありません。 「外国船のハードウェア(豪華さ・規模のメリット)」を、「日本人の感性(安心・親切)」に「翻訳」しただけなのです。

「不安」という名のコストを削れ

私は元々、通販会社の「苦情対応係」出身です。 毎日、お客様の「分からない」「怖い」「騙されたくない」という声と向き合ってきました。だからこそ断言できます。

お客様が購入ボタンを押せない最大の理由は、価格ではありません。 「失敗するかもしれない」という不安です。

ジャパネットの勝因は、「豪華な旅」を売ったことではなく、「海外旅行のような非日常を味わいたいが、英語やマナーで恥をかきたくない」というシニアの切実な痛み(不安)を解消したことにあります。

これは、私たち中小企業にも全く同じことが言えます。 新しい商品を開発する必要はありません。 今ある自社の商品やサービスに、お客様が感じている「見えない不安」はありませんか? それを先回りして取り除くだけで、それは立派な「新規事業」になるのです。


明日からできる「泥臭い」第一歩

「小島さん、うちはジャパネットみたいに船を借り切る金なんてないよ」 そう思った社長、安心してください。私もありません(笑)。

しかし、「不安の翻訳」は、予算ゼロで明日からできます。 現場の実践家として、具体的なアクションプランを提案します。

アクションプラン:自社の「見えないハードル」を探す

あなたの会社の商品・サービスについて、以下の問いを現場の社員(営業やカスタマーサポート)に投げかけてみてください。

【小島流:事業の「痛み」発見フレームワーク】

❶「購入前」のモヤモヤ: お客様が契約・購入する直前に、一番多くしてくる「質問」は何ですか?(例:「これって〇〇でも使えますか?」「後から追加料金かかりませんか?」) → それが、お客様が感じているリスクです。

❷「利用中」のストレス: お客様が説明書を見なくても、直感的に使いこなせていますか?「使い方が分からない」という電話が一本でも来ていませんか? → そこに「翻訳(簡略化)」の余地があります。

❸「業界」の常識: 「この業界では当たり前」と諦めている不便さはありませんか?(例:見積もりが遅い、専門用語が多い) → それをやめるだけで、独自性になります。

まずやるべきこと

明日、一番最初にかかってきた電話、もしくは訪問したお客様にこう聞いてみてください。 「正直、うちに頼むとき、何が一番心配でしたか?」

その答えの中に、次の「飯のタネ」が確実に埋まっています。 かっこいい企画書なんて要りません。まず、その「心配」を解消するA4一枚のチラシを作ってみてください。それが新規事業の第一歩です。


参謀からのエール

ビジネスチャンスは、遠い未来や最先端の技術の中にあるのではありません。 「お客様が眉間にシワを寄せている瞬間」にこそ、宝の山があります。

商品を売るのではなく、「安心」を売る。 情報を伝えるのではなく、分かりやすく「翻訳」してあげる。

かつて私が自転車で走り回った日本地図のように、皆様のビジネスも、視点を少し変えるだけでまだまだ開拓できるルートが無数にあるはずです。

もし、「うちの業界の常識、どう変えればいいか分からない」と悩んだら、いつでも声をかけてください。一緒に泥臭く、現場で汗をかきましょう。

小島


【付録】経営者が朝礼で社員に語る「30秒メッセージ」

(※明日の朝礼で、ぜひご自身の言葉として語ってください)


おはようございます。 話題のジャパネットのクルーズ旅行、人気の秘密は「徹底的な翻訳」にあるそうです。 外国船の「公用語が英語、チップ文化、外国船ルール」を、一隻貸し切ることで、全部「言語は日本語、チップは不要、日本人が過ごしやすい環境」に変えた。だから売れたんです。

ひるがえって、僕たちの仕事はどうだろう? お客様に対して、こちらの都合で「業界用語」や「難しいルール」を押し付けていないかな?

今日は、メール一本、資料一枚を作る時に「これ、中学生が読んでも分かるかな?」と自問自答してみてください。 難しさを「翻訳」してあげるだけで、もっとお客様に喜んでもらえるはずです。 わかりやすさNo.1を目指して、今日も頑張りましょう。

小島章裕

元・苦情係の社長参謀、企画力が強み。創業2001年、事業開発で企業を強くする会社を経営。毎日200件のクレーム対応で培った顧客目線を武器に、経営者の右腕、現場の伴走者として事業開発と組織変革を支援。お客様の痛みを知るからこそ、血の通った戦略で貴社の挑戦を支援します。趣味はウルトラマラソン&トレイルラン。

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