
時刻は夜10時を回りました。 アイデアの破壊力で今を変える。経営者のための情報番組「深夜の創造しい会」。 パーソナリティのウィッテムのエリーです。
リスナーの皆さん、今夜も一日、お仕事お疲れ様でした。 この時間は、慌ただしい日常から少し離れて、ご自身のビジネスの未来をじっくりと考える時間にしていただけたら嬉しいです。
さて、今夜は、皆さんの会社に眠っているかもしれない「宝の山」についてお話ししたいと思います。 その宝とは、顧客データです。 「なんだ、そんなことは知っているよ」と思われたかもしれません。ですが、そのデータを全く新しい収益源に変える、驚きのビジネスモデルをご紹介します。
きっかけは、先日私が目にした日経MJの記事でした。 最近、「推し活」という言葉をよく耳にしますよね。好きなアイドルやアーティストを全力で応援する活動のことですが、この熱狂が、意外な市場を大きく動かしているんです。 その商品とは、防振双眼鏡です。
家電のサブスクリプションサービスを展開するレンティオという会社では、この防振双眼鏡のレンタル利用が、ここ数年で急増しているそうなんです。 コンサート会場で、少しでもクリアに「推し」の表情を見たい。そんなファンの強いニーズを的確に捉えたんですね。 東京ドームの座席の位置ごとに最適な双眼鏡の倍率を発信するなど、きめ細かな情報提供で、多くのファンの心を掴んでいます。
一見すると、これは「推し活」というニッチな市場で成功した話、で終わってしまいそうです。 ですが、レンティオの本当の凄さは、ここからなんです。
彼らは、なぜ顧客が自社のサービスを使うのか、その「利用シーン」を徹底的に分析しました。 すると、大きく分けて3つのパターンが見えてきたそうです。
一つ目は、「購入前のお試しで利用したい」というシーン。 例えば、食洗機。欲しいけれど、本当に我が家のキッチンに合うだろうか、ちゃんと汚れは落ちるだろうか。そうした不安を、まずレンタルで試してもらうことで解消します。実際に使ってみて便利さを実感すれば、購入にも繋がりやすいですよね。
二つ目は、「一度の出費を避けたい」というシーン。 ドラム式洗濯機のような高価な家電を、月々定額で利用したいというニーズです。一括での大きな出費を抑えられるだけでなく、もし気に入らなければ返却できるという安心感も提供しています。
そして三つ目が、双眼鏡のような「特定のイベントで一時的に利用したい」というシーンです。
レンティオは、この3つの利用シーンを軸に、あらゆる商品を展開しています。 さらに面白いのが、データの活用法です。 例えば、「七五三の時期にビデオカメラを借りた人」のデータから、「きっと着物も必要になるはずだ」と仮説を立て、着物のレンタルを提案する。すると、セットで利用してくれる可能性が高まる。 顧客の行動データから、次のニーズを先読みしているわけです。
そして、この話の最も重要なポイントであり、私が「アイデアの破壊力」を感じたのが、この先です。 レンティオは、自社で集めた膨大な顧客データを、新しい収益源に変えてしまいました。 「レンティオサーベイ」というサービスで、顧客のリアルな利用データをメーカーに提供し始めたのです。
ある調理家電メーカーは、このデータを活用して、自社製品の改良に成功しました。 利用者が「平日の夜に、もっと短時間で調理したい」「この部分の汚れが落ちにくい」と感じていることをデータから突き止め、調理時間を最大30パーセント短縮し、手入れがしやすいように塗装を改良した新型モデルを開発したそうです。
これはもう、単なるレンタルサービスではありません。 顧客の声をデータという形で集め、分析し、メーカーの商品開発を支援する、全く新しいデータビジネスです。 自社の顧客データが、他社の価値創造に貢献し、それが新たな利益となって返ってくる。まさに、発想の転換が生んだビジネスモデルだと思いませんか。
今夜、この放送を聴いてくださっている経営者の皆さん。 皆さんの会社にある顧客データは、今、どのように活用されているでしょうか。 それは、単なる連絡先リストや、売上分析の数字で終わってはいないでしょうか。
もしかしたらそのデータの中には、顧客自身も気づいていない「不満」や「要望」が隠れているかもしれません。 そして、そのインサイトは、自社のサービス改善に繋がるだけでなく、全く異なる業界の企業にとっては、喉から手が出るほど欲しい「宝の情報」なのかもしれません。
モノを売る時代から、体験、つまり「コト」を売る時代へ。 そしてこれからは、そこで得られたデータを、新たな価値に変えていく時代です。
今夜、この放送を聴き終えた後、皆さんの会社の顧客データが、昨日までとは少し違った「宝の山」に見えてきたら、こんなに嬉しいことはありません。
それでは、またこの時間、「深夜の創造しい会」でお会いしましょう。 ここまでのお相手は、ウィッテムのエリーでした。 どうぞ、今夜も創造しい夜をお過ごしください。
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